ペリスタポンプ、脈動への対策
- Tokaihit

- 34 分前
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ペリスタ式ポンプの“脈動問題”を解決する──
MiViVo-BPU が実現する安定灌流と高再現性の細胞実験
灌流培養にペリスタ式ポンプを使用する際、研究者が避けて通れない課題があります。
それは 「ポンプ構造に起因する圧力脈動(パルス)」 です。
この脈動は、せん断ストレスを評価する実験や長時間の灌流条件において、細胞応答に思わぬ影響を与える可能性があります。
そのため、多くの研究者が「できるだけ連続的でスムーズな流れを作りたい」と考えてきました。
そこで注目されているのが、TOKAI HIT の MiViVo-BPU(Constant Pressure Pump Unit) です。従来の二次元培養環境に加えて、三次元微小血管モデルを用いた研究、シェアストレスが内皮細胞の遺伝子発現に与える影響についての研究、血管細胞における力学応答の分子バイオメカニクスに関する研究など盛んにおこなわれています。
本記事では、実際の検証結果までご紹介しております。ぜひ最後までご覧ください。
目次
1.ペリスタ式ポンプの脈動
ペリスタ式ポンプはローラーでチューブを押しながら流体を送液します。
しかし、ローラーが「押す → 離れる」動きを繰り返すことで、どうしても 陽圧と陰圧が交互に発生 します。

この圧力変動こそが、
意図しないせん断刺激
培地の流速ばらつき
長期培養時のストレス源
となり、実験の再現性を損ないうる要因です。シェアストレス(流体剪断応力)は、血流によって血管内皮細胞にかかる力のことを指します。血流の速度や方向が変化すると、内皮細胞に対するシェアストレスも変化し、細胞の形態や機能に影響を与えます。
2.「バッファ」機構が驚異的に脈動を低減
MiViVo-BPU の最大の強みは、ポンプ一体構造の“バッファ(緩衝チャンバー)”が標準搭載されていることです。
このバッファが圧力変動を吸収し、ポンプ由来の脈動を 1 mmHg 未満へ劇的に低減します。
▼ 実測データが示す圧倒的な効果

流量を増やすほど振幅が増大
±50〜60 mmHg の大きな圧力変動
明確なパルス状波形

圧力変動は ±1 mmHg 未満
ノイズレベルに近い極めて平滑な波形
これは、ペリスタ式ポンプとしては異例の低脈動性能です。
3.なぜ バッファはここまで効くのか?
なぜ バッファはここまで効くのか?
MiViVo-BPU のバッファは、単なる「空気溜め」でも、市販のパーツでもありません。
圧力ダンパー・バブルトラップ・圧力測定チャンバーの三役を統合した、“研究用途に特化した設計”となっています。
バッファがもたらす三つの効果
圧力変動の吸収(ダンパーとして機能)
ローラーの押し込みによる急な圧力変化をスムージング可能。
バブルトラップとしての気泡除去
長期灌流での気泡トラブルを抑制する。
圧力センサーポートとして使用可能
実験中の圧力監視が容易となる。
この設計は、細胞実験における「使いやすさ」と「再現性」を同時に高めます。
4.東海ヒットのMiViVo-BPUシリーズ
MiViVo-BPU を導入することで得られる研究メリット
① 高再現性の灌流実験が可能に
脈動がほぼゼロに近いため、
せん断応答
血流模擬
長期灌流培養
など、敏感な条件の実験でデータの安定度が向上。
② 細胞へのストレスを軽減
余計な圧力変動や気泡の影響が減り、
培養状態が安定しやすくなるため、特に長期観察で効果が大きい。
③ 装置構成がシンプルで扱いやすい
バッファが標準搭載されているので、
自作ダンパーや追加配管の必要がなく、誰でも同じ条件を再現できる。
④ 圧力監視・制御との相性が良い
バッファ部分をそのまま圧力測定チャンバーとして利用可能。
灌流条件を数値的に管理したい研究者に最適。
5.まとめ
ペリスタポンプは便利である一方、圧力脈動という本質的な特性を持っています。この脈動を理解せずに使うと、知らないうちに実験条件へ影響を与えてしまう可能性があります。
MiViVo-BPUの導入は、
装置構成を大きく変えずに
実験環境を安定化できる
非常に実用的な解決策です。
「設定流量=細胞が感じている流れ」そう言い切れる実験系を構築するために、MiViVo-BPUの導入をご検討いただいてみてはいかがでしょうか。



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